転向前の立場で変わる

フリーランスのIT系エンジニアとなる場合、転向前の自身の立場によって大きく状況が変わります。

最も困難な状況は、IT系とは縁もゆかりも無い状況からフリーランスのIT系エンジニアとなる場合です。
仕事を行うための十分なスキルを有していたとしても、仕事を行うだけの地歩が無いため、事業所開設の届出を出しただけで一年目は完全に仕事が無いという状況に陥ってしまいます。
実際、そのようなフリーランスは星の数ほどいるのが現状です。
無関係な業種から始める場合は、確実に仕事が取れる見通しと筋道を立ててから、順を追って申請していくのが最も無難な方法でしょう。

一方、IT系企業に社員として勤務していた状況からフリーランスに転向した場合、転向一年目には比較的仕事に恵まれるケースが多いでしょう。
それは企業に勤めていた際の人間関係が下地として存在している点に、大きく由来しています。
従って、IT系企業に勤務しているエンジニアがフリーランスに転向する場合は、それを見越した上で転向前に必要な人間関係を構築しておくと、仕事にありつけない状況に陥ることは少ないと言えるのです。
業務をこなすだけのスキルを練磨する事も大事ですが、まずはフリーランスで生き残るためにも、仕事をどうやって受注するのか、その方法を知っておく必要があります。
転向前に人間関係を構築しておく事以外の方法はフリーランス一年目のあなたへ-エンジニア編を参考にすると良いでしょう。

しかし、フリーランスの世界は完全な実力主義であるため、人間関係によって仕事を取れたとしてもぞんざいな成果では程なく見放されてしまう可能性が高いです。
人間関係を糸口としつつ、フリーランスとしてやっていくのに必要なスキルの練磨とそのアピールが、その後は重要になってきます。